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世界になでしこジャパンを

サッカーオンラインマガジン2002world.com
西森彰(オフィスイレブン)

 この原稿がアップされる六月中旬には、女子アジアカップも終了している。佐々木則夫監督となでしこジャパンは課題と収穫を手にして、ベトナムから帰国しているはずだ。

 日本の女子サッカー界では、一昔前の男子と同様に「代表」への依存度が、まだまだ大きい。国際大会で活躍し、世間の注目を集めれば、彼女たちの日常=なでしこリーグのステータスも向上する。なでしこジャパンの選手たちはそう信じて、ブルーのユニフォームに袖を通している。
 無論、国を代表して戦う者には、厳しい要求が突きつけられる。そして彼女たちは、自らに課せられた責任と義務を十分に理解している。

 三年前の東アジア選手権、リニューアル中のなでしこジャパンは無得点、未勝利に終わった。負傷で出場できなかった荒川恵理子(日テレ・ベレーザ)は、仲間たちの戦いぶりについて感想を問われた。
「ゴールデン(タイム)のテレビ中継があったので、勝って欲しかったですね」
トレードマークのボンバーヘッドが傾いていた。チームの力になれなかった無念さが伝わってきた。

 四年に一度の五輪は、彼女たちにとって大きなプレゼンテーションの場になる。
 中でも今大会初戦のニュージーランド戦は、開会式前に行われる数少ない競技のひとつ。開幕を待ちきれないスポーツファンはテレビのチャンネルをあわせ、マスメディアの扱いも大きくなるだろう。
 女子サッカーの未来、少なくとも向こう数年間が、ここにかかっている。それを自覚しているからこそ、宮間あや(岡山湯郷Belle)は報道陣の前できっぱりと言い切った。
「日本代表の一員としてピッチに立つ以上は、どの大会でも優勝を目指す。そして世界になでしこジャパンをアピールする」
 その熱い気持ちを観客の前で具現化してほしい。初めて見た人でも一瞬で感情移入できるゲームをしてほしい。

 恐ろしくもあり、楽しみでもある。二律背反の痺れるような緊張感は、このカテゴリーの大きな魅力でもあるのだ。二ヵ月後が今から待ち遠しい。

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